2012年3月21日水曜日

マンションができるまで-6


先日3月11日、東日本大震災から一年が経過した。
TVでも津波の映像が流れていた。

驚いたことに津波が間近にせまっているのに携帯電話等で撮影している人々だ。
今回の震災など世界各地で災害が起こり、そして我々はその映像をTVで見る。
現実と映像の既視感を感じたのではないか。
テレビを見ていて撮影していないで早く逃げて欲しいと切に思った。

今回の計画は海岸地沿いに建設予定である。
海が部屋から臨めることが特徴であり、震災前なら大いに売り文句になったであろうロケーションである。
しかし、設計を進めるにあたって津波避難等災害にどの様に向き合うかを検討している。
具体的には津波が当該地を襲ったとき近隣住民を含めて屋上に避難できるようになど。

屋上に防災倉庫等を設けたいのだが市条例で決められている高さを超えてしまう。
役所折衝中だが中々芳しくない。
なんとももどかしい
南フランス、マルセイユにあるユニテダビシオン(集合住宅)である。
地中海の海岸近くに立地している。
20世紀を代表する建築家ル・コルビジェの設計。

このように一階をピロティーとすればある程度の津波は防げる。
しかし今計画は高さ制限が厳しく思うように高さが上げられない。
一階住戸を全てピロティーにすると事業計画の採算が取れないそうだ。

建築は建物のかたちのデザインをするのも仕事だが
場を想像するのが本来あるべき姿であるはず。










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